sait0’s blog

思想があり、それを概念として提示するだけではなく、実践する生き方

4月13日

朝8時、Jアラートのけたたましい警報音で飛び起きる。北朝鮮が発射した弾道ミサイルが北海道に落下する恐れがあるという警告だった。慌ててネットでNHKのニュースを見ると、15分後くらいに落下の恐れがないことがわかったということが報じられた。落ちてきたらどうしようもできないよななんて思いながら家の中にいたので、ひとまずほっとする。今までなんとなく眺めていたニュースも住むところが変われば途端に自分ごとになるものだ。

今日は初めての院ゼミがあった。研究室の面々が集まって研究発表などをする場である。大学院の活動はほとんどこれがメインであると言っても過言ではないので、どのような感じかと思ったが、初回だったということもあり今回は緩やかに開催された。半期に一回は自分の発表をしなければならないということで、発表の順番を決めたのだが、博士課程の先輩方もいる中で比較的暇な修士一年の自分が真っ先に日程を決めるのもどうかと思って遠慮していたら、比較的早い時期に発表をすることになった。こういう遠慮というかが自分のいいところでもあり悪いところでもあると思う。その発表があるのでこれから色々と準備をしなければいけないので、ダラダラせずに自分の研究に向き合えそうであるのでまあよしとする。

ゼミの後は先輩方に誘っていただいて夕飯を近所の居酒屋に食べに行った。ゼミの面々は半分くらい海外の方だったので少し驚いた。皆さん日本語で研究を進めてらっしゃるので本当にすごいと思う。学部時代は英語で卒論発表をしたのでその凄さがよくわかる。入った居酒屋は名物店主のお店という感じのところで、入った瞬間からなぜか一番下っ端の自分が幹事だとその店主に思われていて笑った。そういう時に体育会的なノリにすぐにノれてしまう自分にも笑った。参加したのはほとんど先輩が多かったのだが、誰かが強権的に仕切る感じもなく、なんとなく自分が注文を取りまとめ配膳をする感じになった。自分は全然いいのだが、先輩がガンガン仕切るみたいな感じは日本人特有の感覚というかなのだろうかなどと思うなどする。自分の性格的にこういうところでグダグダなるのはあまり好きではないので、今後もしこういう機会があればそういう仕切り的なことはやっていこうと思う。その方が自分も周りもハッピーである気がする。

さて、昨日の日記を書いたことによって北海道に来てから自分の中にモヤモヤしていたものの正体がなんとなく掴めたような気がする。書くことによって自分の思考が整理されるという面はやはりあるのだなと実感。その後も布団に入りながらぐるぐると考えていたのだが、この修士の2年間は自分の中に蓄積を作る2年間にしても良いのではないかという考えが浮かんだ。知り合いもろくにいないし、授業もそこまでぎっちり詰まっているわけでもない。社会人になる前にこれだけまとまった時間が取れるということもそうそうないだろうから、有り難くこの時間を有意義に使っていくためには、本を乱読したり、映画をたくさん観たりとかそういう自分の肥やしとなるような活動に注力してもいいのではないかと今のところ思っている。札幌に来てからの2週間ほどで感じたことは、この土地で何か深いつながりを作ったり何か成果を出すためには2年間という時間はあまりにも短いということである。関係を構築するにはやはり短くて3年から4年の時間がかかるし、そうしてできた関係を駆使して何かをするとなればそれ以上の時間が必要である。そういったことは就職して社会に出てからでもできることであるので(むしろ社会に出てからはまずはそれしかできないのではないかと今のところ考えている)、この2年間は徹底的に内向きになって自分の中にたくさん吸収する期間にするのがいいのではないかなどと考えている。

具体的には、名作や古典といわれる映画を観たり本を読んだりすること、哲学や人類学など自分の興味関心や今後の人生に繋がりそうな分野の理論や考え方をきちんと学ぶことなどである。こうした活動をルーティーンにしつつ、大学院での研究や就職活動にもきちんと取り組み、今後の人生の礎を築くというのがこの2年間にやるべきことなのではないかという気がしている。

今日も研究室のミーティングがあって、お世話になっている先生を含めて同期の中にも北海道の豊かな自然の中でアウトドア活動や狩猟採集活動をしている人がいてそちらもとても興味があることなので、うまくバランスをとりつつ顔を出していきたい。そうした活動は片手間でやって何かが身に付く類のものではないということはよくわかっているのだが、来るべき時に向けてその下地だけでも作ることができたらと思っている。

なんにせよこれからの2年間は今後の人生における土台を作る作業に集中するのが良いのではないかという気がしている。時が経てばこの考え方も少しづつ変わっていくかもしれないが、まずはこんな考えを持って色んなことを習慣にしていきたい。